2012年5月27日日曜日

生誕150年

 今年は、明治期の文豪兼軍医であった「森鴎外」氏の生誕150年にあたるそうで、秋には旧宅跡地(東京都文京区)に記念館が開館するという話を聞きました。
 森鴎外氏といえば、「舞姫」などの文学作品を思い出しますが、氏には陸軍省の軍医として長く勤め、医務局長にまで昇進した軍医トップとしての経歴もあります。 
 さて、写真は印旛沼サンセットヒルズの駐車場奥にある「森鴎外之詩」碑です。鴎外氏の父は、津和野藩(島根県)の医者で、佐倉順天堂でオランダ医学を学んだことがあるそうで、陸軍軍医として明治15(1882)年に佐倉に来た氏は、単身佐倉に来て苦労したであろう父のことを漢詩にしています。碑は、昭和60年4月に市民憲章推進協議会により設置されました。
  ところで、鴎外氏と最初に結婚(明治22(1889)年2月)した「赤松登志子」さんは、佐倉順天堂の佐藤泰然氏の曾孫にあたるそうです。ただ、残念なことにわずか2年ほどで離婚しています。原因はやっぱり「舞姫」でしょうかねぇ。

2012年5月20日日曜日

小鳥で交通安全

  以前、市制30年記念の碑に可愛らしい野鳥の像が付いていることをお知らせしましたが、今回はその続きのようなお話です。
 私の子どもが運転免許を取るということで、(株)佐倉自動車学校へ通っておりました際、何度か送迎をしましたところ、学校の入口近くに記念碑と同じような形をしたものがあるのに気づきました。よく見みますと、写真のようにやはり上部に小鳥(スズメ)の像が付いています。
 聞くところによれば、これは昭和60(1985)年5月に、自動車学校が交通安全を願って設置したものだそうで、小鳥の像の制作者は、市制30年記念の野鳥の像と同じ山田光三氏によるものだそうです。
 実は、私も佐倉自動車学校にお世話になっていたのですが、当時は全く気がつきませんでした。調べてみますと私が通っていたのは昭和55(1980)年のことでしたから、知る由もありませんね。
 ちなみに、王子台三丁目には個人の方が設置した碑があるということで、そちらにはハトの像が付いているそうです。

2012年5月13日日曜日

修静居跡

  修静居は「しゅうせいきょ」と読みます。武家屋敷の隣に建っているこの碑は、かつて、明治の著名人らと一緒に活躍した西村茂樹「にしむら しげき」氏が執筆活動を行った書斎「修静居」の跡ということで、昭和54(1979)年5月9日に記念碑の除幕式が行われました。
 西村氏は、佐倉藩出身者で西洋兵法や砲術に詳しく、藩主堀田正睦公の外交交渉を助けたということだそうです。
 また、道徳教育に熱心で福沢諭吉氏らと明治6(1873)年に明六社を創設し、明治9(1876)年には東京修身学社(後の日本弘道会)を設立し、伝統的日本道徳論を広めたということです。
  ところで、この碑が建っている場所は、本当は「修静居」跡ではなく、実際は向かい側にあったという話です。
  ちなみに、市民体育館前に建っている「西村勝三」氏は茂樹氏の実弟だそうです。

2012年5月6日日曜日

アイドル誕生

  佐倉草ぶえの丘では、毎年5月初旬に五月祭と称して、子ども向けのイベントを開催します。最近ではテレビヒーローショーなどもよく行われますが、以前は、竹トンボや草ぶえ作り、わら細工教室、もちつきなど学童農園らしいイベントが多かったように思います。
 さて、草ぶえの丘に入り正面階段に向かって左側に小さな男の像があります。
 この像は昭和55(1980)年5月2日に設置されたもので、彫刻家の進藤武松氏の作品だそうです。タイトルは「波の詩」ということで、手にバケツを持っていることから、波打ち際で遊ぶ子どもをイメージしているのでしょうか。それにしても、どうして草ぶえの丘で波の詩なのでしょうかと考えてしまいますね。
 ところで、設置された当時、この像を子どもたちのアイドル誕生として紹介していましたが、うつむき加減の様子から、少し影のあるアイドルということですかねぇ。