2012年10月28日日曜日

橡の木は残った

  鏑木の麻賀多神社の脇にある佐倉市立佐倉幼稚園は意外と歴史のある幼稚園です。
 聞くところによれば、明治21(1888)年に尋常小学校内に5歳以上の幼児のための学科として設置されたのが起源だそうですが、大正2(1913)年10月29日に佐倉尋常高等小学校附属幼稚園として開園した日を創立記念日としているそうです。
 佐倉幼稚園というと、園庭の橡(トチ)の木を思い出す人が多いと思います。私もこの木を囲む木杭から落ちないようにして遊んだ記憶があります。ところで、この木は明治時代に佐倉町の町長が寄贈したという話があるようで、そうすると樹齢は100年以上となりますね。それから、佐倉幼稚園自体も来年は100周年を迎えることになりますね。私が1年間暮らした木造の園舎は平成2(1990)年に取り壊されてしまいましたが、この橡の木を見る度に、優しかった先生を思い出します。                    
 

2012年10月21日日曜日

輝く心、輝く力、輝く太陽

  昭和48(1973)年10月に開催された第28回国民体育大会「若潮国体」で佐倉市はレスリング会場に選ばれました。一昨年に開催されました「ゆめ半島千葉国体」でも佐倉はレスリング会場になりましたように、佐倉とレスリングとの間にどのような縁があるのか聞いたところでは、昭和10(1935)年に千葉県内で初めてレスリングが行われたのが佐倉だったということです。その後、昭和23(1948)年には新制高等学校としてスタートしたばかりの佐倉高校にレスリング部が創設され、現在では佐倉西高校、佐倉南高校にもレスリング部があるそうです。
 さて、写真は知人から頂いたものですが、若潮国体で一般の部のレスリング会場となった県立佐倉東高等学校です。佐倉東高校は、昭和42(1967)年に現在の校舎が完成していますから、鏑木から移転してきて5~6年というところでしょうか。
 

2012年10月14日日曜日

佐倉ばやしが聞こえる

 佐倉の秋祭りで、鉦(かね)や篠笛や太鼓で演奏される「お囃子(はやし)」を聞くと何だか心が軽くなりますね。このお囃子の多くは「仁羽(にんば)」という曲だそうで、もともと踊りを踊るための曲で、神楽(かぐら)から派生したものだということです。また、お囃子にもいろいろ系統があるようで千葉県内では佐倉を境に江戸囃子から佐原囃子へ移っていくのだそうです。
  さて、江戸祭囃子(葛西囃子)の流れを汲む佐倉囃子は、純粋に江戸の音を引き継いでいるということもあり、関東地方の祭りばやしコンクールでは上位にランキングされるそうですが、かつては地元での関心が薄く、後継者の心配もあったそうです。昭和35(1960)年に佐倉囃子保存会が結成され、昭和46(1971)年10月20日には市の無形民俗文化財にも指定され、現在はお囃子のコンサートも開催されるなど、知名度も上がり、新町のおはやし館では後継者の育成もされているのだそうです。
 

2012年10月7日日曜日

行商列車

  今から7~8年前まででしょうか、私の家にも時折野菜を売りに行商のおばさんが来ることがありました。
  背中に段ボール箱を三つ四つ重ねて背負い、手には笊のような籠を持っていました。野菜はきゅうりや枝豆やほうれんそうといったものだったように記憶しています。
 この行商スタイルですが、有名なのは京成電車での行商列車ではないでしょうか。
  以前には、京成佐倉駅始発の行商専用車両が3両編成で運転されていたそうですが、現在は写真のとおり、最後尾の車両だけになっています。
  この行商列車の歴史は戦前までさかのぼれるそうですが、最盛期は昭和30年代だったようです。
 ちなみに行商する人たちの組合があり、荷物の大きさや重さを決めて、黒や紺色の風呂敷で包むという約束があったそうです。この黒や紺色からカラス部隊と呼ばれていたという話を聞いたことがあります。