2011年8月27日土曜日

歴博のキャラクター

 夏休みも後半になると、自由研究の宿題のためでしょうか、国立歴史民俗博物館を訪れる小学生を連れた親子の姿をよく見かけるようになります。
 もしも、子供の私が親に連れられて歴博に来たとしたら、記憶に残るのはやはり第6展示室の最後に展示されている巨大な怪獣の姿でしょうか。
 子供はキャラクターが大好きですから、キャラクターに引きずられて、興味の幅が広がることもあります。
  そんな理由かどうか知りませんが、歴博にもいくつかオリジナルキャラクターがいます。写真の少年侍もその一つです。彼は現在、歴博のエントランスで佐倉城の案内をしていますが、もともとは岩富城の最後の城主であった北条氏勝(うじかつ)氏がモデルの「氏勝くん」です。  佐倉城築城の頃に亡くなった氏勝氏が、400年後にキャラクターに姿を変えて佐倉城の案内をすることになるとは、夢にも思わなかったことでしょう。

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2011年8月19日金曜日

灯ろう流し

 夏の風物詩に数えられるものに灯ろう流しがあります。
 亡くなった人の魂を送る行事ですから、風物詩というには悲しい行事です。
 佐倉でも、昭和30年代半ばから毎年8月、鹿島川に灯ろうを流す「鹿島川流灯会」が開催されていました。
 灯ろうを流したい人は、町内会の回覧で回ってくる申込用紙に記入したように覚えています。
  この灯ろう流しの始まりは、鹿島川でボート部の大学生が練習中に事故で亡くなり、その霊を慰めるために灯ろうを流したのが始りと聞いています。
 写真では灯ろうが少ししか写っていませんが、多い時には2000以上の灯ろうが鹿島川の川面に浮かび、華やかな感じでした。そんな流灯会も平成13(2001)年8月24日の開催を最後に終了してしまいました。

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2011年8月13日土曜日

建国の勇姿

 今年も広島・長崎で平和記念式典が開催されました。非核・平和都市宣言をしている佐倉市の市民として、謹んで哀悼の意を表します。
 広島・長崎両市を訪れると、街のあちらこちらに碑や像などの平和のモニュメントを見ることができます。その中でも有名なのは、長崎市の平和公園にある、右手は天を指し、左手は水平に伸ばした平和祈念像でしょうか。
 この像の制作者、北村西望氏は戦前から彫刻家の大家として有名な方ですが、佐倉にも氏の作品が建てられています。
 写真は、岩名運動公園のプールの向かい側にある「建国の勇姿」の像です。この像は市制30周年を記念して、塚本総業株式会社から市に寄贈されたもので、昭和60(1985)年12月4日に新町資料館の庭に設置されましたが、同館が市立美術館に改築されることに伴い、岩名運動公園に移転してきたものです。
 ちなみに、同型の像は、東京の井の頭彫刻園などの彫刻公園の他、北村氏の故郷である南島原市にも建てられているようですが、右手に握っているのが槍ではなく、稲の束になっているものがあります。

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2011年8月6日土曜日

寺崎橋

  寺崎橋は、鏑木町と寺崎を結ぶ道筋の高崎川に架かる橋のことです。乗用車が1台通るのがやっとという、幅の狭い小さな橋でした。
 しかし、この橋は、今から300年位前に描かれた総州佐倉御城府内之図という絵図にも描かれているように、とても古くからあった橋でした。絵図には、寺崎橋という名前は書かれていませんが、宮小路の武家屋敷からひよどり坂を下りて寺崎に至る道の途中で、高崎川に架かる橋がきちんと描かれています。
 このように由緒ある橋だったのですが、平成20(2008)年の春先に、高崎川拡幅の改修工事により撤去されてしまいました。
 写真は、橋は既に撤去されてしまいましたが、橋があったという痕跡が未だ残されていた所を写したものです。
  何百年と人々が往来した橋や道が痕跡も残さずに消されてしまうのは、ちょっと淋しい気がします。

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