2014年7月13日日曜日

サクラオグルマ

「サクラオグルマ」という名前をご存知でしょうか。佐倉に住んでいらっしゃる方でしたら、市の広報紙に読書感想文集や移動図書館車の名前として時々登場するので、見覚えのあることでしょう。
 実物は、7月上旬から湿地で可愛らしい黄色い花を咲かせるキク科の多年生植物です。以前は、市内各所で見られたようですが、最近はめっきり姿を減らしてしまったそうです。
 国立歴史民俗博物館附属の「くらしの植物苑」では、8年ほど前からサクラオグルマを栽培して展示をしています。この花は人々の暮らしの役に立つ植物ではないはずですけど、絶滅危惧種として心配してくれているのでしょう。立派で見事な花を咲かせているサクラオグルマを見るのは、愛好家としてとても喜ばしく思います。今後は、好事家のために苗の販売や栽培方法の講義をしてほしいものです。
 ところで、全くの余談ですが、昭和40(1970)年台半ばのテレビドラマに「柔道〇直線」というものがありました。主人公が使う技は「地獄車」をはじめ「〇〇グルマ」という名称でした。その中で、対戦相手から空中に放り投げられても、体を海老のように曲げて回転し、ブーメランのように戻ってくる「エビグルマ」という技がありました。子供心にもこれは無理だろうと思ったのを覚えています。
 追伸:この花の発見者は、与世里盛春(よせざと もりはる)氏で、沖縄県出身の植物研究家だそうです。佐倉でこの花を発見して頂いたことに心から感謝いたします。