2012年7月22日日曜日

臼井の虎

 京成臼井駅南口から歩いて6~7分ぐらいでしょうか、これといった特徴のない、小さな公園があります。
 公園の名前は「一夜城公園」といい、公園の隅には大きな石碑が建っています。 一夜城といえば、豊臣秀吉が建てたことで有名ですが、この辺りでそんな話は聞いたことがありません。そこで、石碑を見てみますと「上杉謙信公 一夜城史跡」とあります。上杉謙信といえば、武田信玄のライバルで川中島の戦いで有名ですが、その謙信さんが、越後(新潟)から臼井まで出て来ていたとは知りませんでした。
 石碑の裏側には一夜城の由来が書いてありますが、他に聞いた話と合わせて簡単にいいますと、線路の向こう側にある臼井城を攻略するのに、この地にあった王子台砦をまず攻略した後、ごく短い期間で臼井城に対しての備えを整えたので、一夜城というようになったそうです。
 ちなみに、この石碑は、この辺りの区画整理を行った臼井駅南土地区画整理組合が事業完成記念の一環として建てたもので、昭和58(1983)年7月18日に除幕式をしています。
 ところで、謙信公の出ていた数年前のNHK大河ドラマを毎週欠かさず見ていましたけど、こんなエピソードには気がつきませんでしたねぇ。さて、その後、一ヶ月ほど留まっていましたが、足利幕府から書状が届き、京都に上洛することになった謙信公は、越後へ引き揚げていったということです。