2012年7月15日日曜日

興胤と楠

 以前に、「髙田屋の大モミジ」の話を書いたことがありましたが、今回は、臼井(住所は八幡台二丁目)八幡社の大楠(クスノキ)の話です。
 話は、随分時代を遡ります。足利尊氏に仕えて九州で合戦をした、臼井興胤(おきたね)が宇佐八幡宮(大分県宇佐市)を、自分の領地に勧請したのが、臼井八幡社で、そこに、これも宇佐八幡宮から持ち帰ったといわれる「楠」を植えたのですが、それがとても大きく成長し、幹回りが9メートル程の巨木になったそうで、江戸時代には街道の名物になったという話です。
 残念ながら、こちらも既に枯死してしまいましたが、このような経緯から「楠」は臼井のシンボルツリーとなりまして、現在は、京成臼井駅の南口前に、立派な楠(クスノキ)が植えられています。なお、この木は、臼井駅南土地区画整理組合が臼井駅南側整備の一環として植樹したもので、昭和55(1980)年7月17日には、南口ロータリーの竣工式が行われました。